以前勤めていた会社の先輩の住まいを設計させていただきました。
都内狭小地での計画でした。
土地購入前から声をかけていただき、土地情報を元に設計する際のメリット・デメリットをお伝えでき、
土地選定からご協力できました。
所 在 :東京都大田区
敷地面積: 49.86㎡
延床面積: 93.52㎡
1 階 : 27.94㎡
2 階 : 32.79㎡
3 階 : 32.52㎡
構 造 :木造在来工法
用途地域:第一種中高層住居地域
その他 :準防火地域
耐震等級3 断熱等級6(Ua値0.45)
都内狭小地、高さ制限が厳しい条件のなかで、車を1台駐車でき、2階LDKにも極力広くとご希望されました。
また、引き違い窓を極力使わず、シンプルで住宅っぽくない外観がご希望でした。
敷地、法的制限をみて、高さ制限がかなり厳しいと感じていました。
また、駐車場を1台分確保しつつ、建物の広さを考えた場合、
一般的なビルトインガレージでは、1階の広さ確保が難しい。
角地かつ準防火地域の準耐火建築物のため、建ぺい率は法的制限の60%→80%
狭小3階建で斜線制限が厳しい場合は、構造計画が大切と考えていました。
耐震等級3で提案したい私としてはあまりオーバーハングの構造計画をしたくなかったのですが、
ご要望を満たすため、今回はより構造計画をしっかりと検討し、プラン提案をしました。
2階をオーバーハングさせたため、床梁はかなり大きくなりましたが、
2,3階の広さはご要望を満たせる広さになったかと思います。
その他、構造的に特徴的だったのは、
屋根勾配が14寸、16寸だったこと
母屋下がりにより、耐力壁の高さが取りにくい中で、バランスよく構造計画を行うには
意匠段階から構造を検討して進める必要があることを、改めて考えさせられた物件でした。
母屋下がりによる天井高さが低くなるので、
3階トイレの天井高さが確保できず、使用上問題があるので、
トイレの出入りを階段の踊り場のような場所から入る計画とすることで解消しました。
構造段階で梁背、梁下げなどを考慮することで成立できました。
断熱性に関しては、工務店さんの仕様によりアルミ樹脂複合Low-Eペアガラスとアクアフォームにて計画しました。
断熱等級6が創設されるタイミングでしたので、設計性能評価を断熱等級5で取得しましたが、
改めて断熱等級6として申請いたしました。
ウッドショックもあり、構造材調達に時間がかかりお引き渡し希望からかなりお時間がかかってしまいましたが、
工務店さんが頑張っていただき、なんとか引き渡しできました。